昨秋、カメラをSONYからNikonへ乗り換えた小生ですが…
 その際に完全素人目線で書かせて頂いた「これからはNikon D500で飛行機を撮る!!」が思いのほか好評の声を頂きまして、私自身も大変驚きました(^0^;
 ご一読頂きました皆様、ありがとうございました。


 それに引き続きまして、今回もまたヒコーキ撮影時のアイテムにまつわる雑記となります…
 実はカメラを買い換える半年ほど前、航空無線を受信するレシーバーもICOMからALINCOへ乗り換えていました。

 カメラは航空ファンの9割5分が必須アイテムとするモノですので、多くの方がそれにまつわる知識を兼ね備えられていらっしゃるかと存じます。
 一方で、エアバンドレシーバー(受信機)を持っている方の割合というのはいかがでしょう??

 昨今はネット回線でも航空無線を聞くことの出来る時代…、さらには受信機がなくともアプリで航空機の動きが分かる時代となっています。(それが良いか悪いかは個々の判断に委ねさせて頂きます。)
 つまり、カメラに対してそこまで拘りを持つ方が少ない位置づけのアイテムと捉えています。


「とりあえず高いやつは使いこなせないから…」
「どれも一緒でしょ?」
「正直詳しくないし、ぶっちゃけ聞こえれば何でもいい」
「知り合い(友達)が使ってるから使い方教わるために同じの買った」

 こんな購入理由の声、よく聞かれませんか??(^_^;)


 実際、私自身もかつて愛用していたICOMIC-R6は当時仲良かった友人に使い方を聞けるというのが一番の理由で購入したモノです。(その前は八重洲VR-150から乗り換えました。)

 しかし昨春、私自身も新社会人としての初任給で改めてレシーバーを新調致しました。

それがコチラ!!!!

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はい、ドーンっ!!

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ALINCO DJ-X11A です!(^◇^)

 誰しもの頭に入りやすい”価格”お話から…
 今まで使っていたIC-R6が定価2万円台なのに対し、DJ-X11は定価5万円台とまさに倍!!

 誰が諭吉さん5人もラジオにかけるのか…と。
 そう思われるかもしれませんが、このレシーバー…とにかく便利なんです( ̄∇ ̄)


 ALINCOICOM八重洲の大手3社が販売する2万円台のエントリーモデルと比較して、一体何が優れているのか?
 今回は1年間使ってみて感じたDJ-X11Aの長短所を忖度無しで申し伝えさせて頂きます。


 まず、レシーバー界ベストセラーのIC-R6を何故に手放したのか…?こちらの長短所は何だったのか…?を振り返ってみましょう。

〈長所〉
・安い
・コンパクト
・スキャンが爆速
・単3型バッテリー×2本で20時間持続

〈短所〉
・よく途切れる(とくに頭)
・だんだん受信感度が落ちていく
・テンキー無し
・落とすとすぐ壊れる(当然と言えば当然)
・付属品のクリップがよく折れる


 他にもIC-R6
に関しては多くの方が愛用されていますので、比較すると分かるのですが個体差も激しい印象です。購入者が当たりクジを引けばそれは最高の代物なようですが、そうでない場合もあるというのが怖いところですね…。
 私が手放そうと思った一番の要因は、短所にある「よく途切れる」です。
 "聞く"為にあるモノがよく途切れるようでは敵いません…。しゃべり出してしまえば大概の内容は聞こえるのですが、スキャンの設定問わず、頭出しがよく途切れて肝心な交信を何度も聞き逃しています。ex)「…11 direct bace …」の様に頭出しが切れて、一体何の交信なのかが分かりにくいのです(-_-;)
 この現象が頻発する事により、何の為にレシーバーを持っているのかが分からなくなる時期もありました…。(軍用基地以外には持っていかなくなる時期も。)
 また、私自身かつてのユピテルが販売していたMVT-7000シリーズのような少し大きめのテンキー付レシーバーへの憧れもありましたので、初任給なるものを手にした機に買い換えることを決めました。


 では何故DJ-X11Aなのか…?その長短所とは何なのか…?前回の買ってすぐレビューしたD500とは異なり、1年間じっくり使い込んでみての感想を以下にまとめました( ^^)ノシ

〈長所〉
2波同時受信が可能!
・周波数とボリュームをそれぞれ調節できる2段式ダイヤルの装備!
漢字ひらがなカタカナ表記の実現!
・テンキーによる操作性向上!
約30時間以上も持続する大容量バッテリー!
・走っても吹っ飛ばすことのないベルトクリップ付
・落下衝撃にも強い!
AGC回路搭載により安定した受信が実現!(DJ-X11Aのみに搭載)

〈短所〉
・ボリュームを上げるに連れ聞き取りにくくなる。(イヤホン未使用時)
・エントリー機から乗り換えると慣れるまでデカさに翻弄される。
・無償提供される管理ソフトがアナログで使いにくい…。
・サブバンドでは一部UHF帯が受信不能。
・2波同時受信可能だが、イヤホンを付けても相変わらずモノラル。



 パッと思いつくだけでもこんな感じですね~(^_^)
 1年間使ってみた上で、感想を一言述べるなら買い換えて大正解でした!!


 では実体験を素に、少しずつ深掘りしていこうと思います。

 まずこのDJ-X11A最大の売りとされているスペックが”2波同時受信”でしょう!読んで字の如く、1台のレシーバーで2つの周波数を同時に聞くことが出来るんです!(^^)

「そんな2つも同時に喋ってたら聞き取りにくいでしょ…」
「スキャンすれば良いんじゃないの…」


 そう感じる方も多いかもしれませんが…やはりエアバンド受信をしていて一番恐れてしまうのが聞き逃しです。
 これは傍聴者のリスニング力にも左右されるものですが、それ以前に手持ちのレシーバーが本当にお目当ての機体の交信を捉えてくれているのか…ココが最重要ポイントとなっています。
 そもそも周波数があってない限り、テレパシーでも使えない限り、お目当ての機体の動向を掴むことは不可能に等しいでしょう。
 地方空港や軍用基地などでは基本的に主要な周波数が1波ずつ設定されています。しかし、首都空港などの大きな飛行場になってくると常用されるグランドやタワーの周波数だけでも一気に数が増えてきます。
 当然、スキャンが売りのエントリーモデルを使用していても、その一瞬で聞くことが出来るのは1波のみ。もしかしたらターゲットは裏周波数で交信しているかもしれませんが、こればかりは飛行場の航空無線運用を完璧に知り尽くしていない限り分からない事です。
 ちなみに私も羽田・成田に通い出してかれこれ8年近くが経とうとしていますが…未だに北風、南風それぞれの運用時にどの周波数でどこから来る機体がコンタクトするのか把握し切れていません。「だぶんこの2つのどっちかなんだが…」と言うところまでは分かっても、そこから1つに絞ることに関しては高い障壁に阻まれています(^_^;)
 そんな時に便利なのが”2波同時受信”機能!

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(漢字&アルファベット表示)

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(周波数表示)

 私がよく使う一例が成田空港の到着機混雑時に使用される成田アプローチ(124.4)成田レーダー(120.2)のデュアルワッチです。
 これから下りてくる獲物を狙う際に、どっちの滑走路に来るのかを交信から聞き取らねばなりません。ただし、それを聞く為にはお目当てのものが潜んでいる周波数を当てねばなりません…
 スキャンしていると混雑ピーク時の成田では結局1波で止まりっぱなしで、スキャンの意味がほぼ無いこともしばしば。というわけで私はいつもこのデュアルワッチスタイルで下りてくる獲物を追っています。
 そしてよく聞かれるのが「2つ同時に喋ったら聞き取りにくくないか?」という質問です。実はコレに関しては私もはじめは心配していました。イヤホンを差したら左右からそれぞれ1波ずつ聞こえるのかと思ったら、そういうワケでも無く…やはり片方から2波が聞こえてきました。(これは期待してしまった分、〈短所〉になりました。)
 結論から申しますと、2波同時に喋られてもお目当てのコールサインは聞き逃しません!3,4波になると流石に厳しいのでしょうけれども、2波が同じボリュームで流れているだけであれば、「これか?」「これだ!」というコールサインは確実に聞き取ることが出来ます。「これか?」というタイミングで片方のダイヤルを回してボリュームを操作すれば、間違いなく聞こえやすくなります!
 このレシーバーを手にしてから、未だかつて聞き逃したターゲットはゼロです!!これは声を大にして断言できます(^^)d
 何でもかんでもスキャンすれば聞き逃さないと思っていた数年前…それで幾つもの交信を聞き逃している事を実感したのは本当に最近だなんてお恥ずかしい話です(・・;)

 ちなみに短所〉で記させて頂いた通り、2波同時受信機能使用時のサブバンド(下段)では一部UHF帯(225-336MHz)が聞けない設定となっています。(メーカー保証対象外の拡張設定で聞くようにする事は可能ですが、ユーザーの自己責任で…との事。一応聞くことは出来る様です。)
 軍用基地メインでお使いになられる方からすると、何でここだけ手を抜いたという感想をお持ちかもしれませんが、正直私も基地で2波同時受信が出来なくて困ったことはありません。ただ、出来たら面白いだろうなぁ…と思ったことはありますし、今でも思います(^^;
 もっと札を束にすればそのような高級レシーバーも買えるのでしょうが…(^∀^;)

 そしてサラっと写真を2枚添付致しましたが、漢字表記(1枚目)をご覧頂けましたでしょうか??
 エントリーモデルともなると見づらいアルファベットで、字数もかなり少なく制限されており、パッと見て何の周波数か分かりにくかったのですが、やはり日本人には漢字が目に優しいです(^_^;)
 一発で目に留まるようになりました!



以下、私が試してみたデュアルワッチ例です↓

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(入間基地展開時)

 メインでUHF帯の入間タワー、Uが聞けないサブバンドではVHF帯の横田アプローチをワッチ。
 いざタワーやGCAへ移管される前に外来等含めたアライバルトラフィックの情報を整理する際に最適な組み合わせです♪

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 周波数表示でのご紹介ですが、これはメインで東京タワー(Aラン)、サブで東京タワー(Bラン)をモニターしています。
 当時の狙いは海保のピューマでした。南風運用でAランからは離陸機、Bランへは着陸機が集中する中、ノースエリアにあるヘリパッドへどっちの周波数を使うか分からなかったので2波同時受信で捕捉することが出来ました(^^)d

 皆様も是非トライして突き止めてみてください♪

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(東京ヘリポート展開時)

 メインで江東フライトサービスをワッチし、サブで東京TCAからのアドバイスを受けながら都心を飛行中のVFRトラフィックをモニターし、今後東ヘリに下りてきそうな機体がいないか常に気を配っています。

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(調布飛行場展開時)

 メインで調布フライトサービス、サブで測量機などの飛行状況が伺えるカンパニー波をワッチし、買い物やトイレ休憩などの撮影以外の時間もストレスなく確保できるよう努めています(^_^)

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(ホンダエアポート展開時)

 メインで桶川アドバイザリー、サブはとくに周りで聞くものがないので、とりあえず比較的近場に位置する埼玉医大HPのドクターヘリの動向をモニターしています。
 もちろん横田アプローチ本田航空カンパニー波Air-to-Air(機体間交信)をワッチすることもしばしばありますが、ここでは一例としてご紹介させて頂きました。

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(大利根&龍ケ崎飛行場展開時)

 この2つの飛行場は車で10分ほどで往来できる距離にあります。
 片方にいる時も常に両方の飛行場へアンテナを張り巡らせ、フライトがある方、もしくは自分が撮りたい機体が動いているかをモニターしては転戦という行動に移しています。
 勘で動くのも楽しいですが、やはり遠出する際は、確かな根拠を基に動いてしっかり獲物を押さえて帰りたいですからね♪

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(北九州空港展開時)

 これは私が北九州空港の足湯に浸かっていた際に使用した例です(^_^;)
 北九州のトラフィックをモニターするのは当然なのですが、海の向こうにある築城基地でブルーインパルスが予行を行っていました故、UHF帯が聞けるメインで築城タワーをワッチし、北九州タワーはサブで聞くことにしました。VHFであればメインで聞いてもサブで聞いても音の質に差はありません!
 おかげさまで足湯のこの上なく素晴らしいBGMとなりました♪

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(自宅時)

 天気が悪くて自宅で余暇を過ごす際…だいたい東京コントロールを聞いています(^^;
 関東圏を発つ様々な航空機がコンタクトし、軍民問わず非常に鮮やかなBGMを奏でてくれます♪


 以上が例によってパッと思い付いた使用例です。
 DJ-X11Aを用いてから、スキャンの使用機会が落ちた気がします。(もちろん同機にもスキャンの機能はしっかり兼ね備わっています!決して使い勝手の悪いものではないので誤解されませぬよう!笑)


 さて、現在市場に並ぶハンディレシーバーの中でもDJ-X11Aのみが有するエアバンド向けスペックとして"AGC回路"の搭載があります!

 そもそも"AGC回路"とは何なのか…

 航空無線は主にAM波で交信されています。
 ただ、このAM波というのは非常に微弱な電波の一種で、間に鉄板一枚挟むだけで途端に聞こえなくなってしまうほど障壁に敏感です。また、距離が遠ければ遠いほど入ってくる音も弱くなります。
 そんな不安定な受信感度を自動的に安定調節してくれるのが"AGC回路"です!

 おかげさまで自宅にいても飛行場脇で聞いているかのようにクリアなボイスが聞こえるようになりました♪(AGC回路があるからと言って、受信範囲が広くなるという訳ではありません。そこはアンテナの問題になってきますので悪しからず。)


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 続いてご紹介するのは付属品のEBC-23ベルトクリップ

 なんと従来のハンディレシーバーのクリップと言えばポケットなどに引っ掻ける簡易的な作りのイメージでしたが…

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 なんとこんな感じでベルト穴にしっかり固定する事が出来ます!
 これにより急なダッシュ時にレシーバーを吹っ飛ばす(何件かそんな話を耳にしていますが…)事もありませんね(^^)

 ちなみにこちらのEBC-23は同じALINCO DJ-X8への装着もブロ友さんの個体を用いて実証済ですので、そちらでもご活用頂けると思います♪
 これは本当に画期的なオプションですね!

 あとはガチャガチャやっている間によく設定が変わってしまっていて、肝心な交信を聞き逃すからキーロックをしている方も多いと存じますが、DJ-X11Aは過去使ってきたレシーバーの中でも最もキーロックが簡単でした。
なんと横のFUNCキーを長押しするだけでかかるという超便利な仕様…(´▽`)


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 ナイト撮影時や、万が一の暗闇でも安心して使えるように液晶をはじめ、テンキーの全てがライトアップされる仕様も助かりますね!
 いざという時には民放ラジオを受信して防災アイテムにもなるレシーバーです。

 それも満充電で約30時間以上も持続する大容量バッテリーは大変重宝しています♪
 前に使っていたIC-R6のバッテリーは経年劣化が酷く、7年目ともなると10時間保つか否かという程でしたので、常に予備の単3電池を持って歩かざるを得ませんでした(^^;


 さらに深堀りすればもっと様々なスペックが見えてくるのですが、一般的に航空無線を受信するに際して特筆すべき点は以上かと思われます。

 エントリーモデルに手を染めたは良いものの、これまでずっと不便を不便と感じられずに長く使い続けられてる方は次のステップへ上がる好機かもしれません!

 はじめに価格のお話をさせて頂きましたが、定価5万円の同機…私はなんと秋葉原3万円台で入手致しました!!(小声)

 もちろんこれは本当の話で、実際問題…現代はネットで購入するケースが非常に多いかと思いますが、秋葉原などにある無線機ショップへ赴くと気さくな店員さんが話しかけてくださり、流れに乗ってしまうとどんどんお安くして頂ける…なんてことが日常茶飯です(^_^;)
 タイミングが大事なのかもしれませんが、もしチャンスが欲しいという方は開拓されてみても面白いかもしれませんよ♪

 せっかく素晴らしいカメラをお持ちでしたら、他力本願ではなく、レシーバーと共に自力で獲物を捕獲する快感を味わってみては如何でしょうか。


 "やめられないとまらない趣味"はまさにここにあり。。


 そんなレシーバー沼で溺れる若輩者の雑記でした。。。